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愛人とルナさん

5歳の私は愛人のお宅に入りびたっていた。

愛人といっても私の愛人でも、ましてや父の愛人でもないのですが。

プロフィールにも書いてる通り、私の出生〜幼少期は大阪であります。
今回はあの頃の思い出をつづってみよっかなー。

母はその当時専業主婦でした。
暮らしてたマンションは同世代のファミリーもたくさんいて、
父が不在の昼は母子でよく交流してたっけかなー。

みんなで畑を借りて野菜作ってたり、
互いの部屋に行って遊んだり、
屋上で花火した記憶もあるなぁ。

花火の時、父はいたかな?
記憶ないなー(笑)

住んでたマンション、子どもがいるファミリーばかりではありませんでした。

その中で今でも鮮明に覚えている女性がいます。

その方は愛人でした。
誰の愛人なのかは当時の私には知るよしもないのですが、
夜のお仕事をされていたようです。

私が(母と姉)と遊びに行くと
いつも笑顔で出迎えてくれるんですよね。

そして珈琲を入れてくれる。

その当時の私は珈琲なんて飲めないけど、母のために入れてくれてたのかなぁ。

珈琲、サイフォン式で入れてくれたんです。
コポコポって音が今でも思い出される。
珈琲の香りも。。

サイフォンで入れる珈琲の様子が忘れられません。
不思議でたまらんかった。

その方は赤っぽいブラウンのカーリーヘアーをふわっと上でまとめてたっけかなー。

いつもいつも私達を笑顔で出迎えてくれてたなぁ。

その方、何歳だったのかな…
40歳くらいかな…
いや、もっともっと若かったのかも。

その方がなでてたイヌの名前が
「ルナさん」

ヨークシャーテリアみたいなワンちゃん。
みたいなじゃなくて、ヨークシャーテリアだったのかな?
毛の長い室内で飼育できるような小さな犬。

その方がいつも抱いてた。
ルナさんはおとなしかった。
ひたいの真ん中に赤いリボンもつけてた。

私と姉の目当てはルナさんをなでることだったかな。
なんか素敵なお菓子ももらえた記憶もある!
ルナさんよりもお菓子が欲しかったのかな。

私達はその方を
「犬のおばちゃん」
と呼んでいました。

結婚もされてないし、子どももいない女性だったけど
そう呼ばれたとしても、嬉しそうにほがらかに私達と接してくれてたなぁ。

「犬のおばちゃんとルナさん」

カウンセラーや占い師として女性の悩み、生き方などに今の私が触れるたび、
その愛人さんのことを思い出します。

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